July 31, 2012

第13回全日本選手権大会レポート

7月29日(日曜日)、東京・練馬区立総合体育館競技場にて『第13回全日本選手権大会』が開催された。同大会はいわずと知れた青~黒帯の各階級で「全日本王者」を決する大会である。一つのアカデミーで代表選手は原則2人までという非常に狭き門で、また、各カテゴリーの入賞者にポイントが与えられ、そのトータルポイントで「日本一のアカデミー」が決定するだけに、選手達も是が非でも負けられない。今回も日本全国の柔術家が延べ人数にして300人以上(同時開催の第4回ノービストーナメントを含め)集結し、一年間の努力、流した汗、そして勝ちたい思いをそのままブツけるような灼熱の練馬体育館で大熱戦を繰り広げた。

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中井祐樹連盟会長の開会宣言後、国歌斉唱。選手達の顔も引き締まる。


今年のアカデミー日本一はトライフォース柔術アカデミーに!
<第13回全日本選手権大会・団体優勝>
1位・トライフォース柔術アカデミー 48ポイント
2位・DRAGON'S DEN 37ポイント
3位・T-REX JIU-JITSU ACADEMY 35ポイント

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団体優勝はトライフォース柔術アカデミーが2010年以来、二度目の栄冠に輝いた。茶帯こそ入賞者はでなかったものの、黒帯ルースター級は一人優勝ながら芝本幸司、紫帯、青帯で階級別、無差別共に好成績を残す選手が続出。さらに女子でも紫帯ライトフェザー級を芝本さおりが制するなど、アカデミーのレベルの高さ、総合力の高さを見せつけた。また、T-REX JIU-JITSU ACADEMYも参加者は僅か4人で3位入賞は快挙と言える。

団体優勝発表後 トライフォース柔術アカデミー代表・早川光由氏インタビュー。

--まず2010年以来の団体優勝おめでとうございます。率直なご感想をお願いします。
とても嬉しいです。個人成績が積み重なって、結果として全日本選手権大会で団体優勝という栄誉を授かれた事は幸いです。トライフォースが全体的にレベルの高い選手が育っているということは、指導者としての誉れともなります。そして副賞(優勝団体に一枚、世界柔術2013航空券が与えられる)も頂けたので、成績優秀者には是非世界大会へ行ってもらおうと思います。
--今回は青山支部を除く本部、支部の選手が"トライフォース代表"としてエントリーしていましたが、どのように選抜メンバーを決めたのでしょうか?
エントリーリストを見て出場選手を確認した後、なるべく過去の実績を参考にして私が選抜しました。ただ2名枠があるので便宜上の選抜を行ったに過ぎませんので、厳格な実力査定が出来たかと言えば、そういう訳でもありません。なのでサブチームが代表選手に勝つことも当然あるでしょうし、それはそれで全く良いと考えて選抜しています。同門対決になった場合でも、勝敗をシェアするというブラジル式のやり方を指示していませんので、みんながガチンコでやりあってくれています。
--団体優勝の決め手になった要因、また選手を教えて下さい。
茶帯の主力級選手には残念ながら入賞者は出ず、紫帯の激戦区カテゴリーでも優勝者こそ出ませんでしたが、坂本純、長洲良太、栗原良生などが表彰台の一角に食い込んでくれました。最も活躍してくれたのは青帯勢です。世界柔術2012で2位を獲得した澤田伸大には、全日本にもチャレンジしてもらいました。全員が彼をマークして狙ってくる状況の中で、大会前に「差を付けて優勝してみろ!」と檄を入れて、期待通り十二分の活躍を見せてくれました。また五反田支部の石井秀樹の試合も印象に残っています。決勝戦では柔道ベースの強豪を相手に、彼の持ち味であるディープハーフを駆使して厳しい勝負を制していました。女子紫帯でも芝本さおりが良い動きを見せていました。技術、練習量ともに申し分なく、生徒の鏡でもある彼女が、成長の証を見せてくれたと思います。
--トライフォース代表として心掛けている事はございますか?
良い練習環境を維持し、最高の技術をインストラクターや生徒達に提供していくこと。そして世界へ挑戦する選手たちを、あらゆる面でサポートしていくことです。
--では最後に、アカデミ-として今後の目標を教えてください。
日本だけでなく、国際的にもトップの一角として認識されるような団体の地位を確立することでしょうか。と言ってもそれを成し遂げるのは指導者としての私であり、芝本、中山ら世界大会へチャレンジするメンバーの役割です。それは、会員のみなさんがトライフォースに所属することに誇りを持ってもらえるような環境作りとも言えると思いますので、がんばっていきたいです。

GRABAKA中村大輔が階級別3連覇、オープンクラスでも2連覇達成!
昨年の全日本選手権でオープンクラスを制し、日本一の柔術家と呼び声高い中村大輔(GRABAKA柔術クラブ)が、第13回大会で連覇に挑んだ。階級別のフェザー級決勝では名古屋の雄・加古拓渡(グラップリングシュートボクサーズ)との一戦になり、バックからの締めで一本勝ち。無差別も一回戦を腕十字、二回戦を得意の背負いを決めてポイント勝ち。準決勝ではパンクラス第二代ウエルター級王者 全日本サンボ選手権二連覇で二階級上の石毛大蔵(DRAGON'S DEN)の足関節攻めを凌ぎきり、最後はバックを奪い絞め技で勝利。そして決勝では、技巧派のヨースキ・ストー(IMPACTO JAPAN BJJ)と対戦。相手の足関節技に多少苦戦するも、タックルでポイント先制し、バック、サイドも奪い大量ポイント差でオープンクラスの連覇を達成した。
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階級別決勝は名古屋から遠征してきている注目の強豪・加古選手に絞めで一本勝ち。

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オープンクラス決勝は相手の足関節を脱してバックを奪いポイント勝ち。

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「アブソは欠場選手が多かったので、アジア選手権では強豪が出揃った上で、優勝したい」と中村選手。

茶帯オープンクラスはライトフェザー級の平尾悠人が決勝に勝ち上がる大奮闘。しかし、優勝はレフリー判定で中村勇太の手に!
階級別の大熱戦による消耗や怪我のため、茶帯オープンクラスはエントリーした13人中4人が欠場する事態に。そんな中で会場を沸かせた選手が、既に階級別のライトフェザー級を制した平尾悠人(X-TREAM柔術アカデミー)だ。まず2回戦で茶帯ミドル級優勝の中倉三四郎(DRAGON'S DEN)を相手に、回転力の高いガードワークで得点を与えず優勢勝ち、準決勝もウルトラヘビー級の体格差のある相手に序盤は押し込まれるものの、最終的に軽量級ならではの素早さでバックを奪い絞めで一本。そして決勝でもこれまたウルトラヘビー級の中村勇太(T-REX JIU-JITSU ACADEMY)と対戦。中村は「体格差を活かした」とパワーでプレッシャーを与え続けるが、なかなか平尾もパスさせず。タイムアップまでポイントは動かず、試合が終わった瞬間は両者ともに勝ち名乗りを上げるほどの大接戦は、レフェリー判定で中村に軍配が上がった。
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体重差は30キロ以上。それでもパスさせぬ平尾(左)。

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足関節を仕掛けた分だけ、中村に軍配が上がったか。

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中村は茶帯、黒帯の中から抽選で「世界柔術行き」のチケットも当選した。

紫帯では世羅智茂が圧倒的強さをみせてライト級で準優勝、オープンクラス優勝!
2010年のグラップリングツアー総合準優勝をはじめ、2009ADCC関西選手権優勝など、関西で抜群の実績を残す世羅智茂(GROUND CORE)が紫帯に登場。階級別のライト級では準優勝、オープンクラスでは一本勝ちを量産して優勝。実力は抜きに出ていた印象であった。
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上・下、共に技が豊富。特に腕十字のキレが抜群だった。(下・ 世羅 )

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オープンクラス決勝も一本は取れずとも、大量ポイントで圧倒。

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24名参加の紫帯オープンクラスを圧倒的強さで制した。

JBJJFランキング、紫・茶・黒で1位選手達の結果は?
紫、茶、黒帯の年間獲得ポイントで世界柔術行きの航空券を争うJBJJFランキング制度。全日本選手権は各カテゴリーの優勝者には9ポイント、準優勝には6ポイント、3位には3ポイントが与えられるだけに、現在各帯で1位の選手は、優勝で足固めをしたいところ。結果は黒帯1位の金古一朗(ポゴナ・クラブ)は黒帯ライトフェザー級を制し、茶帯を独走する大塚博明(GRABAKA柔術クラブ)は茶帯フェザー級で準優勝、そして紫帯の鍵山士門(デラヒーバジャパン)も紫帯フェザー級で優勝し、三者共に着実にポイントを積み重ねた。
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共に今年の世界柔術を経験している金古一郎(左)、江崎壽(右・パラエストラ東京)

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茶帯フェザー級決勝で大塚(下)は、 Charles Gaspar Costa(上・IMPACTO JAPAN B.J.J)と対戦。アドバンテージ一つで大塚は涙を飲んだ。

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紫帯フェザー級決勝は前評判通り鍵山(上)、 玉木強 (トライフォース青山)の一戦に。

全日本の舞台に大物格闘家も続々参戦!
総合格闘技ジムが続々日本ブラジリアン柔術連盟に団体登録している昨今だけに、今年の全日本選手権には総合選手が多数参加した。その筆頭は修斗のカリスマ・佐藤ルミナであろう。エントリーしたのは階級別で一番人数の多かった青帯フェザー級で、残念ながら一回戦負けしたが、会場の注目度はピカイチだった。他にも元修斗環太平洋ライト級王座の土屋大喜(修斗ジムroots)、ZSTの鉄人と呼ばれる阿部裕文(リバーサルジム東京スタンドアウト)も参加し、共にポイント差で一回戦負けしてしまった。柔術衣の慣れが必要か。
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佐藤選手は一回戦、試合開始早々に腕十字でタップしてしまう。

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土屋選手も相手の巧みなスパイダーガードを崩せず。

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45歳という年齢ながらアダルトで戦う阿部選手。柔術でも鉄人になるか。
 
 ここからは各カテゴリーの表彰台を紹介する。 
 《表彰台・黒帯部門》
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アダルト黒帯ルースター級(一名参加)
優勝:芝本幸司(トライフォース柔術アカデミー)

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アダルト黒帯ライトフェザー級
優勝:金古一朗(ポゴナ・クラブジム)
準優勝:江崎壽 (パラエストラ東京)

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アダルト黒帯フェザー級
優勝:中村大輔(GRABAKA柔術クラブ)
準優勝:加古拓渡(グラップリングシュートボクサーズ)

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アダルト黒帯ライト級
優勝:細川顕(アライブ)
準優勝:奥田照幸(X-TREME柔術アカデミー)

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アダルト黒帯ミドル級
優勝:石毛大蔵(DRAGON'S DEN)

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アダルト黒帯ミディアムヘビー級
優勝:光岡祥之(藤田柔術平田道場) 

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アダルト黒帯ヘビー級(一名参加)
優勝:森本猛(GROUND CORE)

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アダルト黒帯オープンクラス
優勝:中村大輔(GRABAKA柔術クラブ)
準優勝:Rogerio Yoski Suto(IMPACTO JAPAN B.J.J)
3位:石毛大蔵(DRAGON'S DEN)
3位:森本猛(GROUND CORE)

《表彰台・茶帯部門》
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アダルト茶帯ルースター級
優勝:金井学(グラスコ柔術アカデミー)
準優勝:永嶋賢史(ジェントルアーツ名古屋ブラジリアン柔術クラブ)

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アダルト茶帯ライトフェザー級
優勝:物河祐亮(X-TREME柔術アカデミー)
準優勝:平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)
3位:豊田泰生(ヒロブラジリアン柔術アカデミー横浜)
3位:伊藤章(藤田柔術)

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アダルト茶帯フェザー級
優勝:Charles Gaspar Costa(IMPACTO JAPAN B.J.J)
準優勝:大塚博明(GRABAKA柔術クラブ)
3位:西林浩平(GRABAKA柔術クラブ)
3位:橋本和樹(飛翔塾)

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アダルト茶帯ライト級
優勝:田坂和也(パラエストラ東京)
準優勝:塚本隆康(パラエストラ東京)
 
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アダルト茶帯ミドル級
優勝:中倉三四郎(DRAGON'S DEN)

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アダルト茶帯ウルトラヘビー級
優勝:中村勇太(T-REX JIU-JITSU ACADEMY)
準優勝:佐々木大樹(T-REX JIU-JITSU ACADEMY)

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アダルト茶帯オープンクラス
優勝:中村勇太(T-REX JIU-JITSU ACADEMY)
準優勝:平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)
3位:佐々木大樹(T-REX JIU-JITSU ACADEMY)
3位:山城エリキ(藤田柔術)

《表彰台・紫帯部門》 
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アダルト紫帯ルースター級
優勝:峯森睦(レナトゥス柔術アカデミー)
準優勝:児玉尚謙(パラエストラ東京)
3位:折戸積秀(ジェントルアーツ名古屋ブラジリアン柔術クラブ)
3位:髙橋正典(トライフォース柔術アカデミー)

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アダルト紫帯ライトフェザー級
優勝:宮地一裕(修斗ジムroots)
準優勝:坂本純(トライフォース柔術アカデミー)
3位:北井健生(CLUBE DE JIUJITSU)
3位:高橋俊彦(パラエストラ東京)

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アダルト紫帯フェザー級
優勝:鍵山士門(デラヒーバジャパン)
準優勝:玉木強(トライフォース青山)
3位:長洲良太(トライフォース柔術アカデミー)
3位:栗原良生(トライフォース柔術アカデミー)

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アダルト紫帯ライト級
優勝:三井一正(ヒロブラジリアン柔術アカデミー横浜 B)
準優勝:世羅智茂(GROUND CORE)
3位:Alessandro Savajo Eto(OVER LIMIT BJJ)
3位:阿部右京(総合格闘技道場STF)
 
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アダルト紫帯ミドル級
優勝:ルーベルト・ヴィンスネス(パラエストラ東京)
準優勝:中島良介(リバーサルジム東京スタンドアウト)

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アダルト紫帯ミディアムヘビー級
優勝:高野将典(ストライプル茨城)

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アダルト紫帯オープンクラス
優勝:世羅智茂(GROUND CORE)
準優勝:栗原良生(トライフォース柔術アカデミー)
3位:中島良介(リバーサルジム東京スタンドアウト)
3位:大島信哉(GRABAKA柔術クラブ) 

 《表彰台・青帯部門》  
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アダルト青帯ルースター級
優勝:澤田伸大(トライフォース柔術アカデミー)
準優勝:岡松保仁(グラスコ柔術アカデミー)
3位:遠藤信行(トライフォース柔術アカデミー B)
3位:藤岡勇(藤田柔術)

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アダルト青帯ライトフェザー級
優勝:山本智行(GRABAKA柔術クラブ)
準優勝:大那克(レナトゥス柔術アカデミー)
3位:杉谷一(PUREBRED大宮)
3位:川口悟(DRAGON'S DEN)

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アダルト青帯ライト級
優勝:井上啓太(GROUND CORE)
準優勝:加藤勇祐(レナトゥス柔術アカデミー)
3位:川嵜公輔(T-REX JIU-JITSU ACADEMY)
3位:奥田レオナルド・ダニエル(DRAGON'S DEN)

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アダルト青帯フェザー級
優勝:石井秀樹(トライフォース柔術アカデミー)
準優勝:櫻井徹也(DRAGON'S DEN)
3位:牧野悟士(トライフォース柔術アカデミー B)
3位:Vanderlei Takasaki Cardoso(IMPACTO JAPAN B.J.J)

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アダルト青帯ミドル級
優勝:藤林陽平(酪農学園大学ブラジリアン柔術部)
準優勝:鬼島有羽(DRAGON'S DEN)

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アダルト青帯ミディアムヘビー級
優勝:丸山昌紘(SHOOTO GYM K'zFACTORY)
準優勝:村井一平(パラエストラ東京)

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アダルト青帯ヘビー級
優勝:齋藤誠(トライフォース柔術アカデミー)

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アダルト青帯スーパーヘビー級(一名優勝)
優勝:庄嶋健(トライフォース青山)

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アダルト青帯ウルトラヘビー級
優勝:上村孝人(レナトゥス柔術アカデミー)
準優勝:Michael Craven(トライフォース青山)

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アダルト青帯オープンクラス
優勝:井上啓太(GROUND CORE)
準優勝:藤林陽平(酪農学園大学ブラジリアン柔術部)
3位:鬼島有羽(DRAGON'S DEN)
3位:坂本周作(K'zFACTORY厚木) 

《女子部門》 
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女子アダルト紫帯ライトフェザー級
優勝:芝本さおり(トライフォース柔術アカデミー)

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女子アダルト紫帯ライト級
優勝:端貴代(和術慧舟會AKZA)

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女子アダルト紫帯オープンクラス
優勝:端貴代(和術慧舟會AKZA)
準優勝:芝本さおり(トライフォース柔術アカデミー)

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女子アダルト青帯フェザー級(一名優勝)
優勝:大山ななえ(GRABAKA柔術クラブ)

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女子アダルト青帯ライト級
優勝:八田弥生(T-REX JIU-JITSU ACADEMY)
準優勝:富田美里(リキジム)

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女子アダルト青帯オープンクラス
優勝:小寺桂(DRAGON'S DEN)
準優勝:八田弥生(T-REX JIU-JITSU ACADEMY) 

以上。

早くも来年の全日本選手権は2013年7月28日(日)、
東京体育館での開催が決定している。



Posted by jbjjf at 00:00│ 大会レポート