August 07, 2012

第13回全日本選手権・試合レポートvol.5

「第13回全日本選手権大会」の注目カテゴリーを試合写真と共に振り返る。
第五回は、近い将来の黒帯がひしめき合うアダルト茶帯オープンクラスだ。エントリーした13名は、事前の階級別で優勝、または入賞者ばかり。まさに最強茶帯決定戦。しかし、階級別の大激戦で負傷した4選手が急遽欠場し、誰が優勝してもおかしくない大混戦に。栄冠は一体誰の手に。
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優勝候補は、最重量級のウルトラヘビー級を制した中村勇太だが、果たして結末は。

アダルト茶帯オープンクラス準決勝 佐々木大樹(上・T-REX JIU-JITSU ACADEMY) vs 平尾悠人(下・X-TREME柔術アカデミー) 
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準決勝一試合めは、茶帯ウルトラヘビー級を同門優勝でシェアした佐々木に、軽量級ライトフェザー級をこれまた同門優勝でシェアした平尾との一戦に。平尾は2回戦で茶帯ミドル級優勝の中倉三四郎(DRAGON'S DEN)を相手に、回転力の高いガードワークで得点を与えず優勢勝ちし、勢いに乗っていた。今回も先ほどの再現の如く、佐々木が上から仕掛けるプレッシャーを闘牛士の如く回転体でかわしていく。そして一瞬の隙をつきバックに周り、絞めで一本! またも重量級狩りを成し遂げた。


アダルト茶帯オープンクラス準決勝 山城エリキ(上・藤田柔術) vs 中村勇太(下・T-REX JIU-JITSU ACADEMY) 
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階級別ウルトラヘビー級で戦った中村、山城がオープンクラス準決勝でも再戦。第一ラウンドでは中村が先勝していたが、今回も素早く引き込んだ中村が速攻の三角絞め! これがガッチリ決まり一本勝ち。中村は下の攻めも強力であることを証明した。


アダルト茶帯オープンクラス決勝 平尾悠人(下・X-TREME柔術アカデミー)vs 中村勇太(上・T-REX JIU-JITSU ACADEMY) 
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中村は同門・佐々木が準決勝で平尾に破れているだけに、この大一番は負けられない。序盤から怒涛のプレッシャーを掛け続け、平尾がまたも回転系のガードワークであと一歩ポイントを与えない。一進一退の攻防の中、中村が足関節を仕掛ける! 素早く足を引きぬくが平尾だが、また数分後にも中村が膝十字へ! これも平尾は抜け出し、最後までポイントは一切動かずタイムアップ。終わった瞬間、両者共に「俺の勝ちだ!」と言わんばかりにアピールした大接戦はレフェリー判定に。そして勝ち名乗りを受けたのは、中村! 中村が階級別・無差別で2冠を達成した。

【茶帯オープンクラス試合後、中村勇太インタビュー】
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--まずは2冠達成おめでとうございます。
あー、ありがとうございます!
--関東で試合をするのは、何時以来でしょうか。
博多在住でなかなか関東まで遠征に来れないので、去年のヒクソン・グレイシーカップ以来ですね。
--全日本選手権を戦った感想を教えてください。
同門の佐々木ともさっき話しましたが、2人共トーナメントを通して思い描いたとおりのゲームメイクが出来たと思います。まぁ、佐々木は無差別準決勝でコケてしまいましたが。
--決勝で戦った平尾選手の印象は。
いや~、強かったですね。僕も彼のような回転系の動きは得意ではありましたが、さすがに無差別なので体重の差を活かしたほうが有利かな、と。でも、平尾選手は普通の選手が諦めるところで、さらに攻めてくる。全然諦めない。上から攻めている自分の心が折れそうになり、残り40秒程からタイム数えだしてしまい……ダメだ攻めろ攻めろと最後踏ん張りましたね。
--まさに激闘でした。試合が終わった瞬間、両者ともに俺が勝者とアピールしていましたね。
終わった後も引いてはダメだと思いまして(笑)。まぁ、去年は紫帯のオープンクラス一回戦で負けてしまい、今年はちゃんと結果を残せて本当に良かったです。来年の世界柔術行きのチケットも当たり、今日はかなり幸運でした。有難うございます!


Posted by jbjjf at 10:05│ 大会レポート