アジア最大の柔術大会、『アジア・オープン』の二日目はマスター&シニアの黒帯、アダルト茶帯カテゴリーが執り行われた。どちらも世界選手権に常連の強豪選手が集まり、“世界クラス”の実力を見せつけた。
対戦相手にほぼポイントを与えず、完勝で二冠に輝いたレオナルド・デ・ソウザ(ノヴァウニオン)。
二日目の主役と言っても過言ではないパウロ・ミヤオ(PSLPBシセロコスタ)。
マスター黒帯フェザー級3人エントリー 優勝:アサダ・トシオ(IMPACTO BJJ)
荒牧誠(香港柔術)の急遽欠場により、決勝は同門対決となるため優勝をシェアした。
マスター黒帯ミドル級5人エントリー 優勝:小笠原誠(ノヴァウニオンインターナショナル)
一回戦をポイントなしのレフリー判定で辛くも勝ち上がった小笠原誠は、準決勝で硬さも取れて12点の大量ポイントを奪い決勝へ。
相手はカシミロ・カツミ・ストー(須藤アカデミー)になり、引き込んだ小笠原が試合を作っていく。
終盤までポイントは動かなかったが、小笠原が膝をすくい上げるパスを狙いアドバンテージを得て、優勝を果たした。
マスター黒帯ヘビー級3人エントリー 優勝:レオナルド・デ・ソウザ(ノヴァウニオン)一回戦にバックから絞めが決めかけるなど大量ポイントを得て完封。
決勝もマウント、バッグなど15ポイントを奪った上で、最後は締め上げて一本。
両試合共にアドバンテージさえも一つも与えず、完全優勝を果たした。
マスター黒帯オープンクラス8人エントリー 優勝:レオナルド・デ・ソウザ(ノヴァウニオン)ヘビー級で完全優勝した勢いそのままに、レオナルド・デ・ソウザは準決勝もアドバンテージすら与えず18ポイントを稼いでから絞めで一本。
決勝のヨースキ・ストー(IMPACTO BJJ)戦も序盤から試合をコントロールして、スイープで上になった瞬間にヨースキが腰付近を痛めてしまい棄権。
結果、階級別・無差別合わせても1ポイントも与えず2冠に輝いた。
シニア1黒帯ルースター級2人エントリー 優勝:正田昭治(ストライプルオハナ)シニア1黒帯ライト級4人エントリー 優勝:ホジェリオ・クリスト(ホシャ柔術)他団体のマスタークラスで猛威を振るうホジェリオ・クリストが、本来の“シニア”クラスで準決勝、決勝と共に一本勝ち。
試合後の涼し気な顔が印象的なほど、強さはピカイチだった。
シニア1黒帯ヘビー級4人エントリー 優勝:デイヴィッド・アルメンディアズ(Taz BJJ)日本のマスター&シニア世代で活躍する上村彰(パラエストラ東京)、高谷聡(パラエストラ東京)を抑えて優勝したのは、デイヴィッド・アルメンディアズ。
冷静な試合運びで、両ベテランに仕事をさせず完勝した。
シニア1黒帯ライト級2人エントリー 優勝:大内敬(パラエストラ東京)
ワンマッチ決勝はパラエストラ小岩代表の大内敬、福住柔術を主催する福住慎祐という“ジム代表”同士の一戦に。
試合は引き込んだ大内が試合をコントロールして優勝。お互いにベテランらしい絶妙な駆け引きで、観客を沸かせた。
シニア2黒帯オープンクラス2人エントリー 優勝:福住慎祐(福住柔術)シニア2ルースター級で一人優勝だったエジソン篭原(オーバーリミットBJJ)が、試合のためオープンクラスに参戦。
相手はライト級の雪辱を狙う福住慎祐に。やはり体格で勝る福住がスグにスイープから絞めで一本。
ワンマッチを制した。
アダルト茶帯オープンクラス16人エントリー 優勝:パウロ・ミヤオ(PSLPBシセロコスタ) 各階級の優勝者揃いで 同大会で一番“過酷”と表現しても過言ではないアダルト茶帯オープンクラス。
制したのは一番体重の軽い64kg以下ライトフェザー級のパウロ・ミヤオ(PSLPBシセロコスタ) だった。
先日に双子の弟が紫帯で2冠に輝いていただけに、兄も負けるわけにはいかない。
兄弟揃って得意技のベリンボロに固執した試合展開で一回戦、二回戦と勝ちあがり、準決勝はミディアムヘビー級を制したキット・デール(ピーターデビーン柔術)。
さすがに体重差20kgに苦戦し、終盤までポイント2-2、仕掛けの多いミヤオがアドバンテージ一つでどうにかリードしている状態だった。
決勝に勝ち上がりたいミヤオは、残り時間30秒でアンクルホールドを掛け続け逃げ切った。
そして決勝は今年の世界柔術で紫帯3位に輝いた実力者クレベル・コイケ(ブルテリア・ボンサイ)。
さすがのミヤオも万事休すかと思いきや、試合開始序盤にベリンボロでバックを奪い、あっさり絞めで一本。会場を大熱狂させた。
兄弟揃って2冠という快挙を成し遂げただけに、今後もミヤオ旋風が巻き起こることは確実と言えそうだ。
アダルト茶帯の試合などは明日以降にレポートする。
以上
Posted by jbjjf at 00:30│
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